#債権回収#金額別#回収方法#費用対効果

未払い金額別の回収方法|1万〜100万円超の対応

✍️編集部

この記事は誰のため?

この記事は、未払い金額に対してどんな回収方法を取るべきか分からない方、少額でも回収する価値があるか判断したい方に向けて書かれています。また、費用対効果を考えて最適な手段を選びたい方や、金額別の具体的な回収フローを知りたい方にも役立つ内容です。

この記事を読むことで、金額別の最適な回収方法、費用対効果の判断基準、具体的な手順が分かります。


金額別の回収方法一覧

未払い金額 おすすめの方法 費用の目安 期間の目安
1万円以下 メール催促のみ 0円 1週間〜1ヶ月
1〜5万円 メール+電話催促 0円 2週間〜1ヶ月
5〜30万円 内容証明 → 支払督促 1〜2万円 1〜3ヶ月
30〜60万円 内容証明 → 少額訴訟 2〜3万円 2〜3ヶ月
60〜100万円 内容証明 → 通常訴訟(弁護士検討) 5〜30万円 3〜6ヶ月
100万円超 弁護士に依頼 30〜50万円+ 6ヶ月〜1年

1万円以下の回収方法

基本方針

1万円以下の少額案件では、メール催促のみで回収を試みることが基本です。この金額帯では、法的手続きのコストが回収額を上回る可能性が高いため、メール催促で払ってもらえない場合は回収を諦めることも現実的な選択肢となります。

📧 コスト重視:少額の場合、催促メールのテンプレート集でコストをかけずに回収を試みましょう。

具体的な手順

Step 1: 1回目の入金確認メール(期日+3〜7日後)

  • やわらかく確認
  • 請求書番号、金額、期日を明記

入金確認メールの書き方

Step 2: 2回目の催促メール(期日+10〜14日後)

  • 「お支払いをお願いします」と明確に依頼
  • 期限を設定

2回目の催促メール

Step 3: 最終催促メール(期日+21〜28日後)

  • 「やむを得ず然るべき対応を検討」と伝える
  • ただし、実際に法的手続きを取ることは少ない

費用対効果の判断

3回催促しても反応がない場合、相手が倒産・夜逃げしている場合、または回収にかかる時間・労力が割に合わない場合は、回収を諦めるべきタイミングです。

ただし、諦める前には損金として計上(税務処理)し、取引停止リストに追加して、今後同じことを繰り返さないための対策を講じることが重要です。


1〜5万円の回収方法

基本方針

1〜5万円の金額帯では、メールと電話を組み合わせた催促で回収を試みることが基本です。法的手続きはまだコストが高いため、メールと電話で粘り強く催促することが現実的なアプローチとなります。

具体的な手順

Step 1: 1回目の入金確認メール Step 2: 2回目の催促メール Step 3: 電話催促(期日+14日後)

  • メールだけでは反応がない場合、電話で直接話す
  • 「いつまでに支払えるか」を確認

電話での催促トークスクリプト

Step 4: 最終催促メール

  • 「〇〇日までに対応がない場合、然るべき対応を検討」

費用対効果の判断

法的手続きを取るべきか?

  • 内容証明: 費用1,500円程度
  • 支払督促: 費用5,000円〜1万円程度

5万円の未払いなら、法的手続きも検討可能

ただし、時間と労力を考えると、3〜4回催促して反応がなければ諦めることも選択肢。


5〜30万円の回収方法

基本方針

内容証明 → 支払督促で回収を試みる

この金額帯なら、法的手続きのコストも回収額に見合う。内容証明で圧力をかけ、反応がなければ支払督促に進む。

具体的な手順

Step 1: メール催促(2〜3回) Step 2: 内容証明郵便(期日+1ヶ月後)

  • 正式な通知として送る
  • 「〇〇日までに支払わない場合、法的措置を取る」と明記

内容証明の書き方

Step 3: 支払督促(内容証明から2週間後)

  • 裁判所から相手に支払いを命じてもらう
  • 費用: 5,000円〜1万円程度

支払督促の完全ガイド

Step 4: 強制執行(支払督促確定後)

  • 相手が払わない場合、財産を差し押さえ

費用対効果の判断

回収にかかる費用

  • 内容証明: 1,500円程度
  • 支払督促: 5,000円〜1万円
  • 強制執行: 4,000円〜1万円
  • 合計: 約1.5万円〜2.5万円

20万円の未払いなら、回収費用は約10%以下

費用対効果は十分に高い。


30〜60万円の回収方法

基本方針

内容証明 → 少額訴訟で回収を試みる

⚖️ 法的手段の選択:この金額帯なら少額訴訟の完全ガイドが最適です。1日で判決が出ます。

60万円以下なら少額訴訟が使える。1回の審理で判決が出るため、早く解決できる。

具体的な手順

Step 1: メール催促(2〜3回) Step 2: 内容証明郵便 Step 3: 少額訴訟(内容証明から2週間後)

  • 60万円以下の金銭請求なら少額訴訟が使える
  • 費用: 1万円〜3万円程度
  • 期間: 1〜2ヶ月で判決

少額訴訟の使い方

Step 4: 強制執行

費用対効果の判断

回収にかかる費用

  • 内容証明: 1,500円
  • 少額訴訟: 1万円〜3万円
  • 強制執行: 4,000円〜1万円
  • 合計: 約2万円〜4.5万円

50万円の未払いなら、回収費用は約5〜10%

弁護士なしで対応できるため、コストパフォーマンスは高い。


60〜100万円の回収方法

基本方針

内容証明 → 通常訴訟(弁護士検討)

60万円を超えるため、少額訴訟は使えない。通常訴訟になるため、弁護士に依頼することを検討。

具体的な手順

Step 1: メール催促(2〜3回) Step 2: 内容証明郵便 Step 3: 弁護士に相談

  • 回収可能性を判断してもらう
  • 費用対効果を確認

弁護士に依頼するタイミングと費用

Step 4: 通常訴訟

  • 弁護士に依頼して訴訟を提起
  • 期間: 3〜6ヶ月

Step 5: 強制執行

費用対効果の判断

回収にかかる費用

  • 内容証明: 1,500円
  • 弁護士費用: 着手金10〜30万円、成功報酬10〜20%
  • 訴訟費用: 1〜2万円
  • 合計: 約20〜40万円

100万円の未払いなら、回収費用は約20〜40%

弁護士費用が高いため、費用対効果を慎重に判断する必要がある。

自分で訴訟を起こすことも可能

  • 弁護士なしでも訴訟はできる
  • ただし、法律知識と時間が必要

100万円超の回収方法

基本方針

必ず弁護士に依頼する

金額が大きいため、弁護士に依頼して訴訟を起こすのが確実。回収の可能性が高い場合、費用対効果は十分に高い。

具体的な手順

Step 1: メール催促(2〜3回) Step 2: 内容証明郵便 Step 3: 弁護士に相談

  • 複数の弁護士に見積もりを取る
  • 回収可能性を判断してもらう

Step 4: 通常訴訟

  • 弁護士に依頼して訴訟を提起
  • 期間: 6ヶ月〜1年

Step 5: 強制執行

費用対効果の判断

回収にかかる費用

  • 弁護士費用: 着手金30〜50万円、成功報酬10〜15%
  • 訴訟費用: 2〜3万円
  • 合計: 約50〜100万円

500万円の未払いなら、回収費用は約10〜20%

金額が大きい場合、弁護士費用を払っても十分に回収できる可能性が高い。


金額別フローチャート

あなたの未払い金額は?

【1万円以下】
→ メール催促のみ
→ 3回催促して反応なし → 諦めることも検討

【1〜5万円】
→ メール+電話催促
→ 3〜4回催促して反応なし → 諦めることも検討

【5〜30万円】
→ メール催促 → 内容証明 → 支払督促
→ 費用: 約1.5万円〜2.5万円

【30〜60万円】
→ メール催促 → 内容証明 → 少額訴訟
→ 費用: 約2万円〜4.5万円

【60〜100万円】
→ メール催促 → 内容証明 → 弁護士相談 → 通常訴訟
→ 費用: 約20〜40万円

【100万円超】
→ メール催促 → 内容証明 → 弁護士に依頼 → 通常訴訟
→ 費用: 約50〜100万円

回収を諦めるべきケース

以下の場合、回収を諦めることも検討

相手が倒産・夜逃げしており財産がない場合、回収は困難です。特に破産手続き中の場合は、回収は極めて困難となります。

また、回収費用が未払い金額を上回る場合も諦めるべきです。例えば、1万円の未払いに10万円の弁護士費用をかけることは現実的ではありません。

さらに、相手の住所が不明な場合、訴訟を起こすには住所が必要なため訴訟は困難です。証拠が不十分で、口約束のみで書面がなく、請求書、契約書、メールなどの証拠がない場合も、回収は難しくなります。

諦める前にやるべきこと

回収を諦める前に、税務処理で損金として計上し税金を減らすことができます。また、今後同じ相手と取引しないよう取引停止リストに追加し、必要に応じて同業者に情報共有することも検討しましょう(ただし、名誉毀損にならないよう注意が必要です)。

さらに、前払い制度の導入、契約書への支払条項の明記、信用調査の実施など、今後の対策を立てることが重要です。


費用対効果の判断基準

回収を試みるべきか?

以下の質問に答えて判断してください

Q1: 回収費用は未払い金額の30%以内か?

  • YES → 回収を試みる価値あり
  • NO → 回収を諦めることも検討

Q2: 相手の財産はあるか?

  • YES → 強制執行で回収できる可能性あり
  • NO → 回収は困難

Q3: 証拠はあるか?

  • YES → 訴訟で勝てる可能性が高い
  • NO → 訴訟は困難

Q4: 時間と労力をかける価値はあるか?

  • YES → 回収を試みる
  • NO → 回収を諦める

よくある質問(FAQ)

Q1: 5万円の未払いでも弁護士に頼める?

A: 頼めますが、費用対効果が合わない可能性が高いです。

  • 弁護士費用: 最低でも10万円〜
  • 5万円の回収に10万円払うのは割に合わない
  • 自分で支払督促や少額訴訟を検討することを推奨

Q2: 少額でも回収する意義は?

A: 金銭的には割に合わなくても、以下の意義があります。

  • 相手に「払わなくても大丈夫」と思わせない
  • 自社の信用を守る
  • 今後の取引のためのルール作り

Q3: 回収を諦めた場合、税金は減らせる?

A: はい、損金として計上できます。

  • 法人:貸倒損失として損金算入
  • 個人事業主:貸倒金として必要経費に算入
  • 税理士に相談して、適切に処理してください

Q4: 相手が分割払いを希望した場合は?

A: 合意書を作成して、分割払いを認めることも選択肢です。

  • 一括で回収できない場合、分割払いも検討
  • 必ず書面で合意書を作成
  • 1回でも遅れたら全額請求できる条項を入れる

分割払い合意書の作り方


まとめ

金額 方法 費用 期間
1万円以下 メール催促のみ 0円 1週間〜1ヶ月
1〜5万円 メール+電話 0円 2週間〜1ヶ月
5〜30万円 内容証明 → 支払督促 1.5〜2.5万円 1〜3ヶ月
30〜60万円 内容証明 → 少額訴訟 2〜4.5万円 2〜3ヶ月
60〜100万円 内容証明 → 通常訴訟(弁護士検討) 20〜40万円 3〜6ヶ月
100万円超 弁護士に依頼 50〜100万円 6ヶ月〜1年

未払い金額に応じて、費用対効果を考えて最適な回収方法を選びましょう。


免責事項

重要な注意事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。

  • 個別の状況に応じて、弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。
  • 本記事の内容をそのまま使用した結果生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いません。
  • 回収方法は状況によって異なるため、専門家への相談を推奨します。

最終更新: 2025年11月12日


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