#内容証明#未払い#債権回収#法的手続き

未払い相手に送る内容証明の書き方|送るタイミング・文面テンプレ・NG表現

✍️編集部

この記事は誰のため?

この記事は、以下のような状況でお困りの方に向けて書かれています:

  • すでに2回以上催促メールを送ったが、まったく反応がない
  • 「証拠を残す正式な通知」として内容証明郵便を出したい
  • 内容証明を送るべきタイミングがわからない
  • 法的に有効な文面の書き方を知りたい
  • 内容証明を送った後、どうなるのか不安

この記事を読むことで、内容証明郵便を送るべきタイミング、法的に有効な文面の書き方、送った後の流れが分かります。


内容証明郵便とは?

内容証明郵便とは、「いつ、誰が、誰に、どんな内容の文書を送ったか」を郵便局が証明してくれる郵便です。

内容証明を送る3つの効果

  1. 法的な証拠として残る: 後で裁判になった場合、「催促した証拠」として使える
  2. 相手にプレッシャーをかける: 「正式な手続きに入った」という印象を与え、支払いを促す
  3. 時効を中断できる: 債権の消滅時効を一時的に止めることができる

内容証明を送るタイミング

送るべき状況

以下の条件を満たしたら、内容証明を送ることを検討してください:

  • ✅ すでに2回以上、メールや電話で催促したが反応がない
  • ✅ 支払期日から1ヶ月以上経過している
  • ✅ 金額が10万円以上など、回収する価値がある
  • ✅ 相手の連絡先(住所)が確実に分かっている

送らない方が良い状況

  • ❌ まだ1回しか催促していない(まずは通常の催促から)
  • ❌ 相手が「来週払います」と具体的な返答をしている(もう少し待つ)
  • ❌ 金額が数千円〜数万円と少額(費用対効果が合わない)

内容証明の作成・送付には費用と手間がかかります(郵送料約1,500円〜 + 手間)。まずは通常の催促メールを2〜3回送ってからにしましょう。


内容証明の文面テンプレート

内容証明郵便の文面は、以下のポイントを押さえて作成します。

文面テンプレート(標準版)

                        催告書

                                    令和7年11月1日

東京都〇〇区〇〇1-2-3
〇〇株式会社
代表取締役 〇〇 〇〇 殿

                              差出人
                              東京都△△区△△4-5-6
                              株式会社△△
                              代表取締役 □□ □□
                              TEL: 03-1234-5678


前略

貴社に対し、下記の債務について、これまで再三にわたりお支払いをお願いしてまいりましたが、
現在に至るまでお支払いいただいておりません。

つきましては、下記債務について、令和7年11月15日までにお支払いくださいますよう、
本書面をもって催告いたします。

                            記

1. 債務の内容
  ・請求書番号:INV-202510-001
  ・契約内容:〇〇業務委託契約に基づく業務報酬
  ・金額:金100,000円(税込)
  ・支払期日:令和7年10月25日

2. お振込先
  ・銀行名:〇〇銀行 △△支店
  ・口座種別:普通預金
  ・口座番号:1234567
  ・名義:株式会社△△

3. 期限
  令和7年11月15日

上記期日までにお支払いいただけない場合、やむを得ず法的手続きを取らせていただく
こともございますので、あらかじめご了承ください。

なお、本書面到達後にお支払いいただいた場合、または既にお支払い済みの場合は、
本書面は撤回いたしますので、その旨ご連絡ください。

                                                草々

内容証明を書く際の注意点

1. 形式のルール

内容証明郵便には、以下の形式ルールがあります:

  • 1行20字以内、1枚26行以内(縦書きの場合)
  • 句読点や括弧も1字として数える
  • 同じ内容の文書を3通作成(相手用、自分用、郵便局保管用)
  • 差出人と受取人の住所・氏名を正確に記載

詳しくは、日本郵便の内容証明郵便ガイドをご確認ください。

2. 文面の書き方

  • 「催告書」または「請求書」というタイトルをつける
  • 債務の内容を具体的に記載(請求書番号、金額、期日など)
  • 支払期限を明確に設定(内容証明送付から1〜2週間後が一般的)
  • 「法的手続きを取ることもある」と明記(ただし、脅迫にならない表現で)
  • 「すでに支払い済みの場合は連絡ください」という逃げ道を残す

絶対に避けるべきNG表現

内容証明の文面で、以下のような表現は絶対に避けてください。法的に問題があるだけでなく、逆にこちらが訴えられるリスクがあります。

NG例1: 脅迫的な表現

❌ 「支払わない場合、あなたの会社を潰します」
❌ 「取引先にバラして信用を失墜させます」
❌ 「家族にも請求します」

リスク: 脅迫罪や名誉毀損罪に問われる可能性があります。

NG例2: 過度な遅延損害金

❌ 「遅延損害金として年利50%を請求します」

リスク: 法定利率(年3%〜6%程度)を大幅に超える利率は無効になります。

NG例3: 根拠のない損害賠償請求

❌ 「精神的苦痛に対する慰謝料100万円を請求します」

リスク: 未払い請求に対する慰謝料請求は、一般的には認められません。

NG例4: 誤った法的知識

❌ 「刑事告訴します」

リスク: 単なる未払いは民事の問題であり、刑事告訴はできません(詐欺罪などが絡む場合を除く)。


内容証明を送った後、どうなる?

パターン1: 相手が支払う(約30〜40%)

内容証明を受け取ったことで、「これ以上放置すると裁判になる」と危機感を持ち、支払ってくれるケースです。

パターン2: 相手から分割払いの提案がある(約20〜30%)

「一括では払えないが、分割なら可能」という連絡が来ることがあります。この場合、分割払いの条件を書面で交わすことが重要です。

パターン3: 相手がまったく反応しない(約30〜40%)

内容証明を送っても無視される場合は、次のステップに進む必要があります:

  • 支払督促: 簡易裁判所に申し立てる(費用:数千円〜)
  • 少額訴訟: 60万円以下の請求なら1回の審理で判決が出る
  • 通常訴訟: 弁護士に依頼して正式な裁判を起こす

弁護士に相談すべきタイミング

以下のような状況になったら、弁護士や司法書士に相談することを強く推奨します:

  • 内容証明を送っても反応がない
  • 相手が「払わない」と明言している
  • 金額が50万円以上で、回収する価値がある
  • 相手が倒産・夜逃げしている可能性がある

初回相談は無料の弁護士事務所も多いので、まずは一度相談してみることをおすすめします。


次のアクション(専門家への相談)

内容証明を送る段階まで来たら、もう1人で抱える状態ではありません。法的な手続きには専門知識が必要です。

専門家に相談するメリット

  • 内容証明の文面を法的に正しくチェックしてもらえる
  • 相手が無視した場合、次のステップ(支払督促、訴訟)を代行してもらえる
  • 回収可能性を客観的に判断してもらえる

まずは無料相談で、「この案件は回収できそうか?」だけでも聞いてみることをおすすめします。


免責

重要な注意事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。

  • 内容証明の作成にあたっては、個別の状況に応じて弁護士や司法書士にご相談ください。
  • ここに記載されているテンプレートは参考例です。そのまま使用した結果生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いません。
  • 債権回収は法的手続きを伴う場合があります。専門家への相談を強く推奨します。
  • 内容証明郵便の形式や送付方法については、必ず日本郵便の公式サイトをご確認ください。

最終更新: 2025年10月31日


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未払いが長期化している場合は、専門家への相談をおすすめします

内容証明の送付や法的手続きを検討される場合、弁護士・司法書士による無料相談サービスがあります。

  • 債権回収に強い弁護士・司法書士による初回無料相談
  • 「この案件は回収できそうか?」だけでも相談OK
  • 内容証明の文面チェックから支払督促・訴訟まで代行可能
  • 回収成功時の成功報酬型プランも選択できます

まずは無料相談で、回収の可能性や取るべき手段について、専門家の意見を聞いてみることをおすすめします。

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