未入金・支払い催促
実務ガイド
請求書を送ったのに入金がない…そんな時の対応フローを段階別に解説。
1回目の催促メールから内容証明、法的手続きまで。
こんな悩みありませんか?
請求書を送ったのに期日を過ぎても入金がない
いつまで待つべきか、いつ連絡すべきか判断に迷う
催促メールを送りたいが関係が悪化しないか不安
継続取引先なので、言い方に気を遣う
何度催促しても無視される、言い訳ばかり
次のステップに進むべきか判断できない
内容証明や法的手続きを検討すべきか迷っている
費用対効果や手続きの複雑さが心配
弁護士に相談すべきか、費用が気になる
回収額より費用が高くつかないか不安
時効になってしまわないか心配
何ヶ月も放置してしまい、回収が難しくなっていないか
よくある失敗パターン
これらの対応は関係悪化や回収失敗のリスクが高まります
期日後すぐに強い口調で催促
単なる手違いや入金遅延の場合、関係が一気に悪化。まずは「確認」のスタンスで。
何ヶ月も放置してしまう
時間が経つほど回収は困難に。時効リスクも。早期対応が回収率を高めます。
感情的なメールを送ってしまう
脅迫と取られる表現は法的に不利。冷静なビジネス文書が証拠として有効。
口頭での約束だけで証拠を残さない
電話で「来週払う」と言われても、メールで確認しないと証拠になりません。
対応フロー
未入金発生から法的手続きまでの5ステップ
1回目の入金確認メール
期日+3〜7日やわらかく「確認」のスタンスで連絡。単なる手違いや忘れの可能性が高い段階。
✓ ポイント: 相手のミスを責めず、「確認させてください」というトーン
2回目の催促メール
1回目+7〜10日「お支払いをお願いします」と明確に依頼。丁寧さは保ちつつ、意思を明確に。
✓ ポイント: 具体的な期日を提示し、入金予定日を確認
最終手前の催促
2回目+7〜10日「然るべき対応を検討せざるを得ません」と伝える。これが最後のチャンス。
⚠️ ここで反応がない場合、意図的な未払いの可能性
内容証明郵便
期日+1ヶ月以上法的な証拠を残す正式な通知。心理的プレッシャーが大きく、これで入金するケースも。
✓ 時効の中断効果あり。訴訟の証拠としても有効
法的手続き
内容証明+2週間後支払督促・少額訴訟・通常訴訟を検討。金額・証拠の有無で選択。
⚠️ 弁護士費用と回収額のバランスを考慮。無料相談で判断を
タイムライン早見表
| タイミング | 推奨アクション | トーン |
|---|---|---|
| 支払期日当日 | 特になし(様子見) | — |
| 期日+3〜7日 | 1回目の入金確認メール | 丁寧・確認 |
| 期日+10〜14日 | 2回目の催促メール | 明確な依頼 |
| 期日+21〜28日 | 最終警告メール | 厳格 |
| 期日+30〜45日 | 内容証明郵便の送付 | 法的 |
| 期日+60日以降 | 法的手続き検討 | 専門家相談 |
※ タイミングは目安です。相手の反応や関係性によって調整してください。
金額別・関係性別の対応ガイド
10万円未満
継続取引先
2〜3回の催促メールで様子見。関係維持を最優先に。
単発取引先
早めに内容証明。弁護士費用を考えると少額訴訟(60万円以下)が現実的。
💡 少額訴訟: 費用1万円程度、1日で判決
10〜100万円
継続取引先
内容証明まで進める価値あり。弁護士への初回無料相談を活用。
単発取引先
支払督促 or 通常訴訟を検討。証拠がしっかりしていれば勝訴可能性高。
💡 支払督促: 費用2〜5万円、書面審査のみ
100万円以上
継続取引先
早めに弁護士相談。分割払い交渉も含めて専門家に任せるのが得策。
単発取引先
弁護士必須。通常訴訟になる可能性大。成功報酬型も検討。
⚠️ 弁護士費用: 着手金20〜30万円+成功報酬
よくある質問(FAQ)
未入金・催促に関する疑問を解消
回収成功事例
適切な対応で未入金を回収できたケース
30万円の売掛金、2回目の催促で全額回収
状況
継続取引先からの30万円の売掛金が期日を2週間超過
対応
1回目: 期日+5日に丁寧な確認メール → 反応なし
2回目: 期日+12日に明確な催促メール → 即日返信あり
結果
経理担当者の見落としが原因と判明。謝罪とともに3日後に全額入金。関係も維持。
150万円の未払い、内容証明送付で即日回収
状況
単発取引先からの150万円が期日を1ヶ月超過。3回の催促メールに一切反応なし。
対応
司法書士に依頼し内容証明を送付(費用: 2.5万円)。「7日以内に支払いがない場合は法的手続き」と明記。
結果
内容証明到達の翌日に先方から連絡があり、3日後に全額入金。法的手続き不要。
500万円の長期未払い、弁護士介入で和解成立
状況
元継続取引先からの500万円が3ヶ月未払い。相手の資金繰り悪化が原因。
対応
弁護士に相談(着手金30万円)。訴訟ではなく、分割払いでの和解交渉を提案。
結果
月100万円×5回の分割払いで合意。公正証書を作成し、計画通り全額回収。
やってはいけないこと
これらの行為は法的に問題となる可能性があります
脅迫的な言葉を使う
「訴えるぞ」「家に押しかける」「SNSで晒す」などの表現は脅迫罪に該当する可能性があります。
✓ 正しい表現: 「ご入金が確認できない場合、やむを得ず法的手続きを検討させていただきます」
深夜・早朝に電話やメールをする
午後9時〜午前8時の連絡は、貸金業法で禁止されている行為であり、債権回収でも不適切とされます。
✓ 推奨時間帯: 平日午前9時〜午後6時、メールは時間外でも送信予約を活用
第三者(家族・同僚)に未払いを伝える
本人以外に債務の事実を伝えることは、プライバシー侵害となり、名誉毀損で訴えられる可能性があります。
✓ 正しい対応: 必ず本人または法人代表者・経理担当者にのみ連絡
一方的に遅延損害金を請求する
契約書に遅延損害金の規定がない場合、勝手に請求すると関係悪化やトラブルの原因になります。
✓ 正しい対応: 契約書に記載がある場合のみ請求可能。通常は年3〜14.6%
感情的な表現で人格を否定する
「詐欺師」「信用できない」などの表現は名誉毀損や侮辱罪に該当する可能性があり、逆に訴えられるリスクがあります。
✓ 正しい対応: 事実のみを淡々と記載。感情は一切表に出さない
専門家への相談タイミング
以下のいずれかに当てはまる場合は、弁護士・司法書士への相談を検討しましょう
未払い金額が100万円以上
高額案件は専門家の交渉力とノウハウが重要。費用対効果が見合う。
3回以上の催促を完全に無視されている
意図的な未払いの可能性が高く、法的手続きを検討すべきタイミング。
内容証明を送っても反応がない
次のステップは法的手続き。支払督促や訴訟の判断は専門家に相談を。
期日から3ヶ月以上経過している
時効の進行が心配。法的手続きで時効を中断する必要がある。
相手が「払えない」と主張している
分割払い交渉や資産調査が必要。専門家の交渉スキルが有効。
契約内容や証拠が不十分
口頭契約のみ、請求書がない等。証拠収集と訴訟戦略は専門家に。
💡 多くの法律事務所が初回相談無料。専門家のアドバイスを受けることで、より確実な債権回収が可能になります。
まずはここから
フェーズ1: やさしい催促
対象: 期日から1ヶ月以内・関係維持重視
相手との関係を維持しながら、丁寧に入金確認を行いたい方向け
催促メールのテンプレート集|コピペで使える例文【段階別】
5分催促メールのコピペで使えるテンプレート集を全パターン掲載。1回目の丁寧な確認から最終警告まで、段階別の文例と件名、送信時間帯のベストプラクティスをご紹介します。すぐに使える実践的な文面集。
催促メールを送るタイミング|期日から何日後が最適?
5分催促メールを送るべきタイミングと回数を実務経験から徹底解説。支払期日後3日、1週間、2週間、1ヶ月のタイミング別対応と、効果的な催促スケジュール、曜日・時間帯の選び方、電話との組み合わせ方をご紹介します。
請求書を送ったのに入金がない時のメール例文|2回目催促の正しい伝え方
5分1回目の催促後も入金がない場合の2回目催促メールの書き方を徹底解説。踏み込んだ表現ながら相手との関係を壊さない効果的な伝え方、件名の工夫、送信タイミング、電話フォローとの組み合わせ方をご紹介します。
入金確認メールの正しい書き方|失礼にならない催促テンプレ【1回目/2回目/最終手前】
5分取引先への入金確認メールの書き方を1回目〜最終催促まで段階別に徹底解説。コピペで使えるテンプレート集と、失礼にならない表現のポイント、送信タイミング、件名の工夫、電話フォローの組み合わせ方をご紹介します。
フェーズ2: 最終通告・法的手続き
対象: 期日から1ヶ月以上・催促無視
2〜3回催促しても反応がなく、法的手続きを検討している方向け
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