初めての取引先への催促メール作法|信頼関係が浅い相手への正しい伝え方【文例付き】
この記事は誰のため?
- 初めての取引先に催促メールを送りたい
- 信頼関係が浅い相手への伝え方が分からない
- 関係を壊さずに催促したい
- 新規顧客への注意点を知りたい
この記事を読むことで、初めての取引先への催促メールの書き方、注意点、文例が分かります。
初めての取引先への催促が難しい理由
1. 信頼関係が浅い
継続取引先との違い
継続取引先の場合は、長年の取引で信頼関係が築かれているため、多少強く言っても許されることがあります。しかし、初めての取引先では信頼関係がまだ浅いため、より慎重な対応が求められます。
2. 相手の支払い習慣が分からない
継続取引先との違い
継続取引先であれば、「いつも期日通りに払ってくれる」といった支払い習慣が把握できています。一方、初めての取引先の場合は、相手の支払い習慣が分からないため、どう対応すべきか判断が難しくなります。
3. 今後の取引に影響する
催促の影響
催促の仕方によっては、今後の取引関係に大きな影響を与えます。強すぎる催促をすると、相手が不快に感じて今後の取引がなくなる可能性があります。逆に、弱すぎる催促をすると、「この会社は催促が弱い」と思われ、今後も支払いが遅れるリスクがあります。
初めての取引先への催促の基本方針
1. より丁寧に、よりやわらかく
継続取引先より、さらに丁寧に
初めての取引先への催促では、継続取引先以上に丁寧な対応が求められます。クッション言葉を多用し、「すでにお手続き済みでしたら」といった逃げ道を残す表現を使うことが大切です。また、感謝の言葉を添えることで、良好な関係を維持できます。
2. 期日から7〜10日待つ
継続取引先との違い
継続取引先の場合は期日から3〜5日後に催促することが一般的ですが、初めての取引先の場合は期日から7〜10日後に催促することをおすすめします。
理由
初めての取引では、相手の経理処理に時間がかかる可能性があるため、少し余裕を持たせることが重要です。早すぎる催促は、相手に不信感を与える可能性があります。
3. 今後の取引を意識した表現
例
初めての取引先への催促では、今後の関係性を意識した表現を使うことが効果的です。
今後とも末永くお取引をさせていただければ幸いです。
引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
1回目の催促メール(期日+7〜10日後)
件名
【ご確認】〇〇月分のご請求に関しまして
本文
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
この度は、〇〇のご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
さて、〇〇月〇〇日が支払期日の請求書につきまして、
本日時点で入金を確認できておりませんでしたので、
念のためご連絡させていただきました。
すでにお手続き済みの場合は、行き違いで大変失礼いたしました。
お手数をおかけしますが、下記の内容をご確認いただけますでしょうか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【請求書情報】
・請求書番号: INV-202511-001
・ご請求金額: 100,000円(税込)
・お支払い期日: 2025年10月31日
・お振込先: 〇〇銀行 △△支店 普通 1234567
株式会社△△
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今後とも末永くお取引をさせていただければ幸いです。
引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
株式会社△△
〇〇部 □□
TEL: 03-1234-5678
Email: example@example.com
ポイント
- ✅ 「この度はご依頼いただき、ありがとうございました」と感謝
- ✅ 「すでにお手続き済みでしたら」と逃げ道
- ✅ 「今後とも末永く」と今後の取引を意識
- ✅ 丁寧な表現を多用
2回目の催促メール(期日+17〜21日後)
件名
【再送】〇〇月分のお支払いにつきまして
本文
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
〇〇月〇〇日に1回目のご連絡をさせていただきましたが、
本日時点でもご入金を確認できておりませんでした。
念のため、再度ご連絡させていただきます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【請求書情報】
・請求書番号: INV-202511-001
・ご請求金額: 100,000円(税込)
・お支払い期日: 2025年10月31日(既に経過)
・お振込先: 〇〇銀行 △△支店 普通 1234567
株式会社△△
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
もしお支払いが難しい事情がございましたら、
〇〇月〇〇日(〇曜日)までにご状況をお知らせいただけますと幸いです。
お支払い、またはご返信をお待ちしております。
引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
株式会社△△
〇〇部 □□
TEL: 03-1234-5678
Email: example@example.com
ポイント
- ✅ 「念のため」と柔らかい表現
- ✅ 「お支払いが難しい事情があれば」と相談の余地
- ✅ 期限を設定
- ✅ まだ強い表現は使わない
3回目の最終催促(期日+30日後)
件名
【重要】〇〇月分のお支払いについて(最終確認)
本文
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
株式会社△△の□□です。
これまで2度ご連絡させていただきましたが、
ご入金およびご返信を確認できておりません。
誠に恐縮ではございますが、
〇〇月〇〇日(〇曜日)までにご対応いただけない場合、
やむを得ず然るべき対応を検討させていただくことになります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【請求書情報】
・請求書番号: INV-202511-001
・ご請求金額: 100,000円(税込)
・お支払い期日: 2025年10月31日(既に〇日経過)
・お振込先: 〇〇銀行 △△支店 普通 1234567
株式会社△△
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
株式会社△△
〇〇部 □□
TEL: 03-1234-5678
Email: example@example.com
ポイント
- ✅ 「これまで2度ご連絡したが」と経緯を明記
- ✅ 「然るべき対応を検討」と伝える
- ✅ まだ「内容証明」「法的措置」という具体的なワードは使わない
- ✅ 「何卒ご理解のほど」と丁寧に締める
初めての取引先への注意点
1. 支払期日を事前に明確にする
請求書を送る時点で
- 支払期日を明確に記載
- 振込先を明記
- 「期日までにお支払いください」と一言添える
2. 請求書の受領確認を取る
メールで確認
請求書をお送りいたしました。
お手数ですが、受領のご確認をいただけますでしょうか。
3. 電話もためらわない
メールだけでは反応がない場合
- 初めての取引先でも、2回目の催促後は電話も検討
- ただし、丁寧なトーンで
4. 今後の取引を考慮
判断基準
- 1回の未払いで取引停止はしない
- 2〜3回繰り返したら、取引停止を検討
- 今後の取引の可能性を考慮して対応
初めての取引先での回収率を上げる予防策
1. 前払い制度を導入
初回取引は前払いを求める
- 「初回取引のため、前払いでお願いしております」
- 50%前払い、50%納品後など
2. 契約書を必ず作成
支払条件を明記
- 支払期日
- 遅延損害金
- 振込先
3. 信用調査を行う
取引前にチェック
- 企業の信用情報
- 過去の支払い実績
- 口コミ・評判
4. 支払期日を短くする
一般的な支払期日
- 継続取引先: 月末締め、翌月末払い(60日後)
- 初めての取引先: 納品から30日以内
よくある質問(FAQ)
Q1: 初めての取引先には何日待つべき?
A: 期日から7〜10日後に1回目の催促を推奨。
- 継続取引先より少し長めに待つ
- 経理処理に時間がかかる可能性を考慮
Q2: 初めての取引先でも強く催促していい?
A: 2回目までは柔らかく、3回目から踏み込む。
- 1回目・2回目: やわらかい表現
- 3回目: 「然るべき対応を検討」と明言
Q3: 初めての取引先が払わない場合、今後の取引は?
A: 1回の未払いで判断せず、2〜3回繰り返したら取引停止を検討。
- 1回目: 様子を見る
- 2回目: 警戒
- 3回目: 取引停止を検討
Q4: 初めての取引先には前払いを求めるべき?
A: リスクが高い場合は、前払いを求めることを推奨。
- 大口取引
- 信用情報が不十分
- 単発取引
まとめ
| 項目 | 継続取引先 | 初めての取引先 |
|---|---|---|
| 催促タイミング | 期日+3〜5日後 | 期日+7〜10日後 |
| トーン | やや踏み込んでもOK | より丁寧、より柔らかく |
| 表現 | 明確な依頼 | 確認のスタンス |
| 今後の取引 | すでに関係ができている | 今後の取引を意識した表現 |
初めての取引先への催促は、より丁寧に、より柔らかく。今後の取引を意識した対応が重要です。
免責事項
重要な注意事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。
- 個別の状況に応じて、適切な対応を選択してください。
- 本記事の文例をそのまま使用した結果生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いません。
最終更新: 2025年11月12日
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