#請求書#未払い防止#支払い率向上#電子請求書

請求書の書き方で未払いを防ぐ|支払い率を上げる5つのポイント

✍️編集部

この記事は誰のため?

「請求書はきちんと送っているのに、なぜか支払期日を過ぎても入金がない」そんな経験はありませんか?

実は、請求書の書き方を少し工夫するだけで、未払いのリスクをグッと減らすことができます。支払い率を上げる具体的な方法を知りたい方は、ぜひこの記事を読んでみてください。


請求書の書き方で未払い率が変わる理由

請求書は単なる「お支払いのお願い」ではありません。取引の証拠となる、法的な意味を持つ大切な書類です。

請求書のサンプル

ところが、必要な情報が抜けていたり、内容がわかりにくかったりすると、どうなるでしょうか。経理担当者は毎日たくさんの請求書を処理しているため、「後で確認しよう」と後回しにされてしまいます。また、支払期日や金額の認識違いが起こったり、最悪の場合「請求書なんて届いていません」と言われることも。

実は、適切な請求書を送るだけで、未払いリスクは30〜50%も減少するというデータがあります。つまり、請求書の書き方を改善することは、とても効果的な未払い対策なのです。


支払い率を上げる5つのポイント

ポイント1: 必須項目を漏れなく記載する

請求書に記載すべき項目は、法律で決まっています。まずは基本となる項目をしっかり押さえましょう。

必ず記載する項目:

  • 請求書発行者の名称(会社名・氏名)
  • 取引先の名称(宛名)
  • 請求日
  • 取引内容(品目・サービス名)
  • 取引金額(税抜・税込を明記)
  • 消費税額
  • 支払期日
  • 振込先情報(銀行名・支店名・口座番号・口座名義)
  • 請求書番号

特に注意したいのが、次の3つです。

まず支払期日。「月末締め翌月末払い」といった曖昧な表現ではなく、「2025年2月28日まで」と具体的な日付で書きましょう。

次に振込先情報。銀行名だけでなく、支店名・口座番号・口座名義まできちんと書いてください。

そして振込手数料の負担。「振込手数料は貴社負担でお願いします」と明記することで、後々のトラブルを防げます。

よくあるNG例:

「お支払いは翌月末までにお願いします」→ 「翌月末」が何日なのか不明確です。

「〇〇銀行に振り込んでください」→ 支店名や口座番号がないと振り込めません。


ポイント2: 支払期日を明確に設定する

「月末締め翌月末払い」という言葉、よく聞きますよね。でも、この表現には落とし穴があります。

たとえば、「月末」が土日祝日だったら、いつまでに払えばいいのでしょうか?また、「翌月末」が28日なのか31日なのか、人によって解釈が違うこともあります。

こうした認識のズレを防ぐには、具体的な日付で書くのが一番です。

良い例:

お支払期日: 2025年2月28日(金)

さらに良い例:

お支払期日: 2025年2月28日(金)まで
※期日が銀行休業日の場合は、翌営業日までにお振込みください

このように書いておけば、相手も迷いません。

なお、支払期日は業界によって慣習が異なります。以下を参考にしてください。

業界 一般的な支払期日
IT・Web制作 納品後30日以内
建設業 工事完了・検収後50日以内
製造業 月末締め翌月末払い
小売業 月末締め翌々月10日払い

ポイント3: 振込先情報を見やすくする

振込先の情報がわかりにくいと、経理担当者は振込作業に手間取ってしまいます。結果的に支払いが遅れる原因にもなるので、できるだけ見やすく整理して記載しましょう。

見やすい書き方の例:

【お振込先】
銀行名: 〇〇銀行
支店名: 〇〇支店
口座種別: 普通預金
口座番号: 1234567
口座名義: カ)〇〇〇〇

※振込手数料は貴社負担でお願いいたします

また、振込依頼人名が会社名と違っていると、入金確認に時間がかかってしまいます。念のため、以下のように指定しておくと安心です。

振込依頼人名: 貴社名を正確にご記入ください
(例: カ)〇〇〇〇)

最近では、銀行振込用のQRコードを請求書に記載できるサービスも増えています。手入力のミスを防げますし、振込手続きもスムーズになるので、ぜひ活用してみてください。


ポイント4: レイアウトを見やすくする

経理担当者は毎日、大量の請求書を処理しています。見やすい請求書は優先的に処理してもらえるので、レイアウトにも気を配りましょう。

まず、請求金額は大きく目立つように。フォントサイズは16ポイント以上がおすすめです。

次に、支払期日は赤字や太字で強調してください。ひと目で「いつまでに払えばいいのか」がわかるようにすることが大切です。

そして、振込先情報は枠で囲んだり、背景色をつけたりして、他の情報と区別しましょう。

また、請求書はA4サイズで1ページに収めるのが基本です。2ページ以上になると、印刷や管理の手間が増えてしまいます。

PDFで送る場合は、ファイル名も工夫しましょう。「請求書_20250131_〇〇株式会社.pdf」のように、日付と会社名を入れておくと、相手も管理しやすくなります。

なお、パスワード保護をかけると、相手が開けないトラブルが起こることがあるので、特別な理由がない限り避けた方が無難です。ファイルサイズも1MB以下に抑えましょう。


ポイント5: 送付タイミングと方法を最適化する

請求書は、納品やサービス提供が終わったら、できるだけ早く送りましょう。送るのが遅れれば遅れるほど、支払いも遅れる傾向があります。

ベストなタイミングは、納品当日または翌営業日。また、月初は経理担当者が処理しやすい時期なので、このタイミングを狙うのもおすすめです。

逆に、月末や金曜日の夕方は避けた方が無難です。経理担当者が忙しくて後回しにされたり、週明けまで見落とされたりする可能性があります。

送付方法は、メールと郵送、どちらにもメリットとデメリットがあります。

方法 メリット デメリット
メール 早い、費用がかからない、記録が残る 見落とされることがある
郵送 正式で丁寧、見落とされにくい 費用と時間がかかる

おすすめは、基本的にはメールで送り、重要な取引先には郵送も併用する方法です。

また、最近ではMisocafreee請求書マネーフォワード請求書といった電子請求書サービスも充実しています。請求書の作成から送付、入金管理まで一元化できるうえ、未入金を自動で検知してアラートを出してくれる機能もあるので、とても便利です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 請求書番号は必須?

法的には必須ではありません。しかし、入金管理のためには必ず付けることをおすすめします。

請求書番号があれば、「どの請求書の入金か」をすぐに特定できるので、トラブルを防げます。

番号の付け方の例:

  • INV-202501-001(INV-年月-連番)
  • 2025-01-001(年-月-連番)

Q2. 消費税の記載方法は?

2023年10月からインボイス制度が始まりました。適格請求書(インボイス)を発行する場合は、以下の情報が必要です。

  • 適格請求書発行事業者の登録番号
  • 税率ごとに区分した消費税額

詳しくは国税庁のWebサイトで確認してください。

Q3. 請求書を紛失された場合の再発行は?

再発行は無料で対応するのが一般的です。ただし、再発行であることがわかるように、以下のように明記しましょう。

【再発行】
元の請求書番号: INV-202501-001
再発行日: 2025年2月15日

まとめ

請求書の書き方を少し工夫するだけで、未払いのリスクは大きく減らせます。最後にチェックリストで確認しましょう。

請求書の書き方チェックリスト:

  • 必須項目(支払期日・振込先・請求書番号)を記載している
  • 支払期日を具体的な日付で書いている
  • 振込先情報を見やすく整理している
  • 請求金額を大きく強調している
  • 納品後すぐに送付している
  • PDFファイル名をわかりやすくしている
  • 電子請求書サービスの活用を検討している

今日から、ぜひ実践してみてください。


次のステップ

請求書の送付後、入金確認と催促のタイミングについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。


免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。個別の状況に応じて、税理士や弁護士などの専門家にご相談ください。

最終更新: 2025年11月18日

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