#入金確認#自動化#ツール比較#効率化

入金確認の自動化ツール比較|手作業から解放される方法

✍️編集部

この記事は誰のため?

この記事は、以下のような状況でお困りの方に向けて書かれています:

  • 毎月の入金確認作業に時間がかかりすぎている
  • 入金漏れの発見が遅れて、催促のタイミングを逃している
  • 手作業でのミスが多く、効率化したい

この記事を読むことで、企業規模や予算に応じた最適な入金確認自動化の方法がわかります。


手作業での入金確認の問題点

多くの中小企業では、以下のような手作業で入金確認を行っています:

  1. 銀行のネットバンキングにログイン
  2. 入金明細をダウンロード
  3. Excelの請求書一覧と照合
  4. 入金済みにチェックを付ける
  5. 未入金を確認して催促リストを作成

この方法の問題点

まず、時間がかかりすぎるという問題があります。取引先が50社ある場合、1件あたり3分かかるとして、毎月150分(2.5時間)もの作業時間が必要です。年間では30時間以上を入金確認だけに費やすことになります。

また、ミスが発生しやすいのも大きな問題です。目視での照合ミス、チェック漏れ、金額の見間違い、振込依頼人名の不一致など、人間が行う作業である以上、ミスはゼロにできません。

さらに、手作業では週1回や月1回のチェックになりがちで、未払いの発見が1〜2週間遅れることもよくあります。未払いの発見が遅れるほど回収率は下がるため、これは深刻な問題です。

そして、特定の担当者しか入金確認ができないという属人化の問題もあります。担当者が休暇中は確認できなかったり、退職時に引き継ぎが困難だったりと、業務の継続性にリスクを抱えることになります。


入金確認自動化で得られる3つのメリット

メリット1: 作業時間の大幅削減

自動化を導入すると、入金確認作業を80〜90%削減できます。導入前は月に2.5時間かかっていた作業が、導入後は月に15分の確認作業だけで済むようになります。これだけの時間が浮けば、より重要な業務に集中できるようになります。

メリット2: 未払いの早期発見

毎日自動でチェックされるため、支払期日の翌日には未入金を検知できます。早期発見により、初回催促のタイミングを逃さず、相手の記憶が新しいうちに催促できるため、回収率が大幅に向上します。

メリット3: ミスの防止

システムによる自動照合で、人為的なミスをゼロにできます。目視チェックで起こりがちな見落としや金額の見間違いが一切なくなるのです。


入金確認自動化の方法5パターン

パターン1: 会計ソフトの入金消込機能

対応ソフト

代表的な会計ソフトとして、freeeがあります。銀行口座と自動連携し、請求書と入金を自動マッチングしてくれます。未入金も自動検知してアラートを出してくれるので便利です。

マネーフォワード クラウド会計も人気のソフトです。銀行明細を自動取得し、売掛金の自動消込や入金予定日管理ができます。

老舗の弥生会計オンラインもクラウド対応しています。スマート取引取込機能で請求書との自動照合が可能で、入金通知機能も備えています。

銀行口座連携の仕組み

仕組みはシンプルです。まず会計ソフトと銀行口座を連携させます。入金があると自動で取得され、請求書データと照合されます。金額や振込名義が一致すれば自動で消込処理が行われ、不一致の場合は手動確認リストに表示されるので、そこだけ人間がチェックすればOKです。

メリット・デメリット

メリット:

  • 会計処理と連動して効率的
  • セキュリティが高い
  • 追加費用が不要(基本機能に含まれる場合が多い)

デメリット:

  • 会計ソフトの乗り換えが必要な場合がある
  • 初期設定に手間がかかる
  • 複数口座の管理がやや複雑

費用と導入難易度

項目 内容
初期費用 0円
月額費用 2,000〜5,000円(会計ソフト利用料)
導入難易度 ★★☆☆☆(中程度)
導入期間 1〜2週間

パターン2: 専用の入金管理ツール

主要ツール

マネーフォワード ケッサイ

  • 請求書の発行から入金管理まで一元化
  • 未入金の自動検知
  • 催促メールの自動送信
  • 与信チェック機能

BtoBプラットフォーム 請求書

  • 請求書の電子化
  • 入金消込の自動化
  • 取引先への請求書送付自動化

楽楽明細

  • 請求書・納品書の発行自動化
  • 入金消込の効率化
  • 郵送代行サービス

機能比較

ツール 自動消込 催促メール自動送信 与信チェック 月額費用
マネーフォワード ケッサイ 3万円〜
BtoBプラットフォーム 2万円〜
楽楽明細 × 2.5万円〜

費用と導入難易度

項目 内容
初期費用 10〜30万円
月額費用 2〜5万円
導入難易度 ★★★☆☆(やや高い)
導入期間 1〜2ヶ月

パターン3: Excelマクロでの半自動化

仕組み

  1. 銀行の入金明細CSVをダウンロード
  2. Excelの請求書一覧にインポート
  3. マクロで自動照合
  4. 未入金リストを自動生成

実装方法

基本的な流れ:

1. 「入金明細」シートにCSVをコピー
2. 「請求書一覧」シートと照合
3. 金額・振込依頼人名が一致すれば「入金済み」に更新
4. 未入金のみフィルタ表示

メリット・デメリット

メリット:

  • 初期費用・月額費用がゼロ
  • 既存のExcelファイルを活用できる
  • カスタマイズが自由

デメリット:

  • 完全自動化ではない(CSVダウンロードは手動)
  • マクロの知識が必要
  • エラー処理が難しい

費用と導入難易度

項目 内容
初期費用 0円(自作の場合)
月額費用 0円
導入難易度 ★★★☆☆(VBAの知識が必要)
導入期間 1〜2週間

パターン4: Googleスプレッドシート+Apps Script

仕組み

  1. Googleスプレッドシートで請求書一覧を管理
  2. Apps Scriptで入金確認スクリプトを作成
  3. 銀行APIまたはCSVインポートで入金データ取得
  4. 自動照合と未入金アラート送信

Apps Scriptでできること

  • 毎日自動で入金チェック
  • 未入金があればメール通知
  • 支払期日が近づいたら事前アラート
  • スプレッドシートに自動記録

サンプルコード(簡易版)

function checkPayments() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
  var data = sheet.getDataRange().getValues();

  for (var i = 1; i < data.length; i++) {
    var dueDate = data[i][3]; // 支払期日
    var status = data[i][5]; // 入金ステータス

    if (status != "入金済み" && new Date() > dueDate) {
      // 未入金アラートメール送信
      MailApp.sendEmail({
        to: "keiri@example.com",
        subject: "未入金アラート",
        body: "取引先: " + data[i][0] + "\n金額: " + data[i][2]
      });
    }
  }
}

メリット・デメリット

メリット:

  • 完全無料
  • クラウドでどこからでもアクセス
  • 複数人で同時編集可能
  • 自動化スクリプトを自由に作成

デメリット:

  • プログラミングの知識が必要
  • 銀行APIの連携が難しい
  • セキュリティ対策が必要

費用と導入難易度

項目 内容
初期費用 0円
月額費用 0円
導入難易度 ★★★★☆(JavaScriptの知識が必要)
導入期間 1〜3週間

詳しくは: 催促のタイミングを逃さないための管理方法


パターン5: RPAツールの活用

主要RPAツール

UiPath

  • 業務プロセスの完全自動化
  • 銀行サイトへの自動ログイン
  • 入金明細の自動取得と照合

WinActor

  • 国産RPAツール
  • Windows操作の自動化
  • プログラミング不要

Power Automate Desktop

  • Microsoft製(Windows 11に標準搭載)
  • 無料で使える
  • Excel・Outlookとの連携が強力

自動化できる業務

  1. 銀行サイトへの自動ログイン
  2. 入金明細のダウンロード
  3. Excelファイルへの自動転記
  4. 請求書との照合
  5. 未入金リストの作成
  6. 催促メールの下書き作成

メリット・デメリット

メリット:

  • 完全自動化が可能
  • 既存システムを変更不要
  • 人間の操作を再現できる

デメリット:

  • 高額な初期費用
  • 専門知識が必要
  • メンテナンスが必要

費用と導入難易度

項目 内容
初期費用 0〜100万円
月額費用 0〜10万円
導入難易度 ★★★★☆(高い)
導入期間 1〜3ヶ月

企業規模別おすすめの方法

企業規模別ツール選択フローチャート

個人事業主・フリーランス(取引先10社未満)

取引先が10社未満の小規模な方には、Googleスプレッドシート + Apps Scriptの組み合わせがおすすめです。

無料で始められるのが最大の魅力で、小規模なら手動作業と併用しても十分管理できます。また、将来的にビジネスが拡大しても、スクリプトを追加することで対応できる拡張性もあります。

導入の流れとしては、まずGoogleスプレッドシートで請求書一覧を作成し、基本的なアラート機能をApps Scriptで実装します。慣れてきたら少しずつ自動化の範囲を拡大していけば良いでしょう。


従業員10名以下の小規模企業(取引先50社未満)

従業員10名以下で取引先が50社未満の企業には、会計ソフトの有料プランがおすすめです。

会計処理と連動するので作業が効率的になりますし、サポートも充実しています。月額2,000〜5,000円程度のコストで、大幅な時間短縮ができるので費用対効果が高いです。

具体的には、クラウド型で使いやすいfreee、機能が豊富なマネーフォワード、老舗の安心感がある弥生会計オンラインなどから選ぶと良いでしょう。

まずは無料トライアルで操作感を確認し、銀行口座との連携を設定します。過去の請求書データをインポートしたら、1ヶ月ほど試験運用してみて、自社に合うかどうか判断しましょう。


従業員50名以下の中小企業(取引先100社以上)

おすすめ: 専用の入金管理ツール

理由:

  • 請求書発行から入金管理まで一元化
  • 催促業務も効率化できる
  • 与信管理機能も利用可能

おすすめツール:

  • マネーフォワード ケッサイ
  • BtoBプラットフォーム 請求書

導入の流れ:

  1. 営業担当とデモ・相談
  2. 費用対効果を試算
  3. 小規模トライアル
  4. 本格導入

従業員50名以上の企業(取引先数百社以上)

おすすめ: ERPシステム + RPAツール

理由:

  • 全社的な業務効率化
  • 既存システムとの連携
  • 完全自動化が可能

導入の流れ:

  1. 業務フローの見直し
  2. システムベンダーと要件定義
  3. 段階的に導入
  4. 効果測定と改善

導入時のチェックポイント

1. 既存システムとの連携可否

  • 現在使っている会計ソフトと連携できるか
  • 銀行口座の自動連携に対応しているか
  • データのエクスポート・インポート形式

2. セキュリティ対策

  • 金融機関レベルのセキュリティがあるか
  • 二段階認証に対応しているか
  • データのバックアップ体制

3. サポート体制

  • 導入時のサポートは充実しているか
  • 運用中のトラブル対応は迅速か
  • 電話・メール・チャットのサポート有無

4. 費用対効果の試算

計算例:

【現状】
入金確認作業: 月10時間 × 時給3,000円 = 月3万円
年間コスト: 36万円

【ツール導入後】
入金確認作業: 月1時間 × 時給3,000円 = 月3,000円
ツール費用: 月2万円
年間コスト: 27.6万円

→ 年間8.4万円の削減 + 時間の有効活用

ツール導入の成功事例

A社(従業員15名・IT企業)

導入前の課題:

  • 月に4時間かけて手作業で入金確認
  • 未入金の発見が遅れ、催促が後手に

導入ツール: freee

導入後の効果:

  • 入金確認時間を80%削減(4時間→40分)
  • 未入金を支払期日翌日に自動検知
  • 催促の初動が早くなり、回収率が向上

B社(従業員50名・製造業)

導入前の課題:

  • 取引先150社の入金確認に週2回・各3時間
  • 担当者の属人化が問題

導入ツール: マネーフォワード ケッサイ

導入後の効果:

  • 入金確認を完全自動化
  • 複数担当者で情報共有が可能に
  • 未入金の平均発見日数が7日早期化

C社(従業員5名・デザイン事務所)

導入前の課題:

  • フリーランスとの取引が多く管理が煩雑
  • 小額案件の未払いを見逃しがち

導入ツール: Googleスプレッドシート + Apps Script

導入後の効果:

  • 無料で自動アラート機能を実現
  • 経理担当者の残業時間が月5時間削減
  • 小額案件の回収漏れがゼロに

よくある質問(FAQ)

Q1. 導入コストはどれくらい?

A. 企業規模と取引先数によって異なります

規模 おすすめツール 初期費用 月額費用
個人・小規模 Googleスプレッドシート 0円 0円
小規模企業 会計ソフト 0円 2,000〜5,000円
中小企業 専用ツール 10〜30万円 2〜5万円
大企業 ERP+RPA 100万円〜 10万円〜

まずは無料トライアルで試すことをおすすめします。


Q2. 既存の会計ソフトから乗り換えは必要?

A. 必ずしも必要ありません

多くのツールは既存の会計ソフトと連携できます:

  • freee ⇔ マネーフォワード ケッサイ
  • 弥生会計 ⇔ BtoBプラットフォーム
  • 各種会計ソフト ⇔ Excelマクロ

乗り換えよりも、連携での活用を検討しましょう。


Q3. セキュリティは大丈夫?

A. 金融機関レベルのセキュリティを採用しているツールがほとんどです。

主要ツールのセキュリティ対策:

  • SSL/TLS暗号化通信
  • 二段階認証
  • IPアドレス制限
  • アクセスログの記録
  • 定期的なセキュリティ監査

ただし、自社でも対策が必要:

  • 強固なパスワード設定
  • 定期的なパスワード変更
  • 不要なアカウントの削除
  • アクセス権限の適切な管理

まとめ

企業規模別おすすめツール一覧表

企業規模 取引先数 おすすめツール 初期費用 月額費用 自動化率
個人・フリーランス 〜10社 Googleスプレッドシート 0円 0円 50%
小規模企業 10〜50社 会計ソフト 0円 2,000〜5,000円 80%
中小企業 50〜200社 専用ツール 10〜30万円 2〜5万円 90%
大企業 200社〜 ERP+RPA 100万円〜 10万円〜 95%

導入の3ステップ

  1. 現状の課題を整理: 作業時間、ミス、未払い発見の遅れ
  2. 最適なツールを選定: 規模・予算・既存システムとの相性
  3. 小規模トライアル: 無料期間で効果を確認してから本格導入

入金確認の自動化は、未払いリスク管理の第一歩です。今すぐ始めましょう!


次のステップ

入金確認を自動化した後は、催促のタイミング管理も効率化しましょう。


免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定のツールやサービスを推奨するものではありません。導入前には必ず複数のツールを比較検討し、自社に最適なものを選択してください。

最終更新: 2025年11月18日

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